『箱男』安部公房

再読。

箱男 (新潮文庫)

箱男 (新潮文庫)

ついつい読み返したくなる作品。もう四度目くらいになるんだから漫然と目を通していたこれまでを反省して、メモなどとりつつ整理しつつ読んだ(そのほうが不遜だという見方もあるが)。とにかく“カギ”となりそうな記述が溢れている。そういう箇所を書き留めていったら、レポート用紙7ページ強を要しました。すさんだ満足感を得る。が、作品の内容があまりにも錯綜しているため、ちょっとメモとってみた程度では整理し切れず、結局は多数の謎が残った。わけだ。
それは別にしても文章表現の豊かさ、更に文章以外の表現までもを駆使して綴られる本作は鮮やかで、読書の楽しみに満ちている(知った風な……)。すごく緻密に作り上げられていることも分かる。それだけに……
と思っている矢先、「箱男を読み解く」を知って、……読んでみようか、どうしようか。……でも自分で読み解きたいという気持ちもあり……。今からちょっとメモを見返してみる。