『脱走と追跡のサンバ』筒井康隆
再読。
脱走と追跡のサンバ (角川文庫―リバイバルコレクション エンタテインメントベスト20)
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1996/12
- メディア: 文庫
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筒井康隆は時たま(?)、あらすじを紹介したところで何の意味ももたないような小説を書きますが、その一つ。読んでいるとスラップスティックすなわちドタバタであると強く感じるのだが、でもこの作品を「ドタバタ」と表現すると語弊がありそうだ。なにしろ登場人物よりむしろ小説自体がドタバタしているから。現実と虚構と情報と時間と空間と自我と他者と意味と無意味とが交錯しながら突き進む快作。文章表現もキレまくってます。そういえば、一度目読んだときになんだか分からんが感動した記憶がある。