TRICERATOPS(1〜4)

今日はふと思い立ってトライセラトップスのアルバム 1st から 4th 、区切りの呼称としてはエピックから CD を出していた頃の作品、を通して聴いていたのです。つう訳で感想ー。それにしても一発書きでトライセラの一つの時期を総括しようなんて大それた試みだこと。軽ぅーく読んでください。


TRICERATOPS

TRICERATOPS

ファーストアルバム。基本的にトライセラ和田唱サンの書くメロディーが好きで聴いています。音楽分類としては古典的なロック、という感じで*1す。歌詞はまあささやかな男女関係といったカンジで、彼女にどうアプローチしましょうか、とか、彼女と別れて喪失感が、とか、また復縁したゼ、とか、気になってるあの娘には付き合ってるヒトがいて、とか、そんなような内容。但し考え方がテキストサイト的に言えば「モテ」です。ただまあ例えば小沢健二の『LIFE』に辟易してる人でも付き合える程度ではありますが。『ロケットに乗って』『Raspberry』あたりはいわゆる「名曲」と呼ぶべきものだと思います。


THE GREAT SKELETON’S MUSIC GUIDE BOOK

THE GREAT SKELETON’S MUSIC GUIDE BOOK

セカンドで、前のアルバムと同じ年に出てます。ざっくりと言ってしまうと前作をより洗練した感じ。どいつもこいつもいい曲ばかりで聴きやすくていいアルバムだと思います。余りに見も蓋もない言い方ですが。前作と多少変わったところといえば、歌詞は「彼女」だけでなく自分についても悩むようになったようです。あまり字数が稼げてないですが多くの言葉が出るのが良い音楽とは限らない訳で……云々。


A FILM ABOUT THE BLUES

A FILM ABOUT THE BLUES

サード。ブックオフに行くと毎度こいつを見かけるあたり最も売れたアルバムなのだと思いますが、なんつうか、あのー他のと比べると問題点ばかりが気になる作品なのでありまして……。例えば代表曲と言われるであろう『GOING TO THE MOON』にしても、

上に上に突き進んで どこまで行けるか
確かめてみたくはなるのさ

と、奥歯に物の挟まったよーな言い方で、どうにも抜けがよろしくない*2。「みたくはなるのさ」って、「どっちかっていうと……」って感じがするではないですか。前作から兆しが見られた内向がここでよくない方に作用しているようです。『CHILDHOOD』もどうも好きじゃない。やっぱりトライセラは明るい歌が似合うのだと。云々云々。それでも良い曲が少ないわけではないし(『if』なんかはかなり好き)、この時期だからこそ聴ける曲というのもある(『PRETTY WINGS』も好きです)。


KING OF THE JUNGLE

KING OF THE JUNGLE

フォース。これを聴くと前作が過渡期だったんだな、と納得できる。いわゆる「吹っ切れた」ってやつだ。メロディーの独自性も強まり、さらに特筆したいのが歌詞。なんだこの自信に満ちたコトバの数々は。前作の歯に物どころかファーストからの、あの娘にプレゼント買って近づこうだの、あのシールに写ってた男一体誰なんだよ畜生だの、こせこせしていた面影がすっかりじゃないか。そんなことを考えながら、僕は『Fall Again』を聴いて感動するのです。

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こんな感じでどうでしょうか。誰に。

*1:筆者は音楽的教養が皆無なのであくまでイメージです、イメージ

*2:曲はスゴくいいんだけどね……