センター試験エピローグと生活はまだ続いてく

 というわけで採点しました。どうなったと思う。言うまい。いや、言うけど。上、下、と書いてきた手前、報告せねばならないし、そうしないと後の言葉が続かない。ええと、実は少しだけ期待(デタラメにマークしたところが悉く正解してる、という類の)してたんだけど、やっぱダメでした。総得点率 71.1% 。数学II・Bや物理はともかく、国語まであんなんなってるとは思わなかった。しくじったな。ここでセンター試験つう制度、試験の内容、ひいては日本の教育について文句を延々垂れることもできるけど、僕はすでにこの点に関して敗者の側にまわってしまったのでそんな気にはなれない。これでも受けられる国立はなくはないはずなので、そのへんを探します。ただ地方行って独り暮らしとなると生活費がかかり近場の私立行くのと変わんないんだよなあ確か……。
 云々。なにしろフラットボーイ私であるので暗澹したり、発狂したり、落涙したり、といったことは少なくとも今の時点ではないのですが――少しくらいあれよ、とも思うけど――、それでも緩慢な「つまらなさ」というのはうっすら覆ってくる。そんな気分でインスタントラーメンを作ってすする。TV をつける。すでに 1 時半を過ぎ、「笑っていいとも」も「ごきげんよう」も終わってしまっていて、別に見たい番組なんてないが、チャンネルを回す。正直言って昼のテレビは実につまらない。そりゃ僕のような年齢層を狙って作られているわけじゃないから、当然といえば当然なんだけど、かといって TV を消して他のなにかを探す気にもならず、テレビ東京の通販番組で手をとめてみる。こういうときの TV はできるだけ無害なほうがいいのだ。ラーメンをすする。缶コーヒーを飲む。だんだん通販も厭になってくる。さらにチャンネルを回し、 NHK 総合の国会中継を眺めてみる。ラーメン。大して政治のこと分かってるわけでもないが、こんな会が国の動きを決めているのかと思うと、見ててイライラしてしまう。イライラする国会→だめな日本→センター試験……と、つい繋げてしまうが、しかしどうしようもない。落ち度は基本的に自分にある。
 さらにチャンネルを変えると、 NHK 教育にて万葉集の歌を紹介する番組がはじまった。

世の中を何に喩えむ朝開き漕ぎ去にし舟の跡無き如し

 と。なんか救われた気がした。日本人のこういう感性は好きだ。さっきまで受験は半ば終わったような気で、勉強だって大した楽しみではない気がして、俺どうすんのかな、とぼんやり困っていたんだけど、番組の中で外人の東洋文化学者が喋っていて、それを聞いて、ああ、やっぱり学問っていいな、と思った。ともかく大学に入って、勉強だけは続けようと思う。ちょっと本屋行ってきます。

 そういえば昨日帰って来たくらいから喉に痰がからまってて、どうやら風邪を引くみたいだ。センター試験まではもっててくれたんだな、と思うと、はじめて感情が動く。